2GBの DDR4 non-ECCシステムメモリにメモリ増設
高機能なNASサーバーSynology、モデルによりCPUと搭載メモリ容量が異なります。
2ドライブNASのラインナップとして、Jシリーズ(DS220j)、Valueシリーズ(DS218, DS218play)、Plusシリーズ(DS220+, DS720+)が展開されております。
家庭でのNAS利用ならば、CPUパワーやメモリ容量も最低限で十分問題ないのですが、Synology単体で、Publicにサービス公開(WEBサービス、MAILサービス、DNSサービス、PHPやPythonプログラム動作など)が可能であり、少し使い込むとCPUパワー、メモリ容量が必要と感じさせられます。
私も、Jモデル(Synology DS218J)の利用から初めて、今回購入する際には、CPUパワーとメモリ容量も加味してPlusシリーズのDS220+を選択して購入しました。
また、CPU処理性能にも関係しますが、それ以上に最大メモリ容量が増設出来るPlusシリーズでは、提供機能にも差分があり、仮想マシン(Virtual Machine Manager)が利用可能と大きな機能の追加から、各種機能の上限値が異なります。最大ユーザーカウント数など。
DDR4のシステムメモリだけでなく、DS720+では、NVMeタイプのSSDも追加可能で、更に高速な領域と組み合わせて、より高度なサーバー機能が運用可能そうです。
この差分が、良く分からずDS220+を導入しましたが、Windowsサーバーの動作も明示されているので、Windows仮想環境を利用したい際は、DS720+の方が良いのかもしれません。(私は、DS220+でWindowsが使用に耐えれない性能だったので、Windowsゲストの利用を諦めました)
DS220j | DS218 | DS220+ | DS720+ | |
CPU | Realteck RTD1296 | Realtek RTD1296 | Intel Celeron J4025 | Intel Celeron J4125 |
CPUスペック | 4-core 1.4 GHz | 4-core 1.4 GHz | 2-core 2.0 / 2.9 GHz | 4-core 2.0 / 2.7 GHz |
システムメモリ | 512MB DDR4 non-ECC | 2GB DDR4 non-ECC | 2GB DDR4 non-ECC | 2GB DDR4 non-ECC |
メモリスロット | なし | なし | 1スロット | 1スロット |
最大メモリ | 2GB | 2GB | 6GB (2GB + 4GB) | 6GB (2GB + 4GB) |
追加M.2ドライブ | なし | なし | なし | 2 (NVMe) |
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Synology 製品ページ: https://www.synology.com/ja-jp/products
増設メモリの選定
当然、Synology純正オプションのメモリが導入時の、最優先候補となります。
モデルごとにオプションメモリが準備されており、DS220+向けには、D4NESO-2666-4Gというメモリオプションが準備されております。
メモリとしては、DDR4-2,666-SODIMM / 4GBとなり、メモリ速度2666MHz、アンバッファのSO-DIMMとなります。
D4NESO-2666-4G
- DDR4 non-ECC Unbuffered SODIMM
- EAN: 4711174723669
- 容量: 4GB
- 適用機種:
- 20 シリーズ: RS820RP+, RS820+, DS920+, DS720+, DS420+, DS220+
- 19 シリーズ: DS2419+, DS2419+II, DS1819+, DVA3219
- 18 シリーズ: DS1618+
少し価格を確認したのですが、やはり少し割高を感じました。NSA向けであり高信頼メモリは必要だと思います。社外のメモリ増設は、完全に自己責任となります。最近10年以上はメモリで苦しんだこともないので、社外メモリを選択しました。
CPUが、Intel Celeron J4025であり、Mobile向けのCPUとなります。メモリーの仕様は、DDR4/LPDDR4 upto 2400 MT/sとなります。つまり、2400MHzまでの対応となります。ちなみに、最大メモリ容量は、8GBとなります。
DS220+は、すでに2GB搭載済みなので、4GB増設が現実解となります。
また、純正オプションでは、2,666MHzのメモリが提供されているようなのですが、CPUが対応していないという事もあり、2400MHzの4GBメモリを購入して増設しました。
1900円でCFD販売メモリ PC4-19200(DDR4-2400) 4GB×1枚 1.2V対応 260pin SO-DIMM (無期限保証)を購入しました。
非正規品4GB DDR4 SDRAMを増設
メモリ増設前の管理画面
メモリ増設前のシステム管理画面です。合計物理メモリ容量は、2048MBとなっております。
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4GB SO-DIMM増設作業
こちらが購入したメモリとなります。CFD販売メモリ PC4-19200(DDR4-2400) 4GB×1枚 1.2V対応 260pin SO-DIMM (無期限保証)
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Synology DS220+のフロントを開けて、ドライブを取り外した状態です。メモリスロットが手前に分かりやすく設置されております。
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メモリ増設前の状態です。
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購入したメモリをメモリスロットに設置した状態です。
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PCのメモリ増設以上に、設置しやすい場所にスロットもあり、簡単な作業だと思います。
メモリ増設後の管理画面
メモリ増設後の管理画面です。無事に合計物理メモリ容量6144MBを認識しておりました。
純正のメーカーオプションでない、サポート外のメモリ増設はドキドキする内容ではありますが、特にSynology側がブロックすることもなく、無事にメモリ増設を実施し、現在も問題なく運用しております。
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メモリ増加後の稼働状況
Virtual Machineなど、メモリを特に利用するサービスも利用中です。
注目すべきは、キャッシュ済み部分1.8GB、空き容量126MBだと思います。メモリを搭載した分だけ有効活用出来そうなので、全体的な動作にも大きく改善出来るのだと思います。標準搭載の2GBであり、利用方法にもよりますが、大半のケースでメモリ増設をした方が良いと思います。
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