メールサーバー(Mail Plus)でSMTP構築
25番ポートブロック(Outbound Port25 Blocking)が設定されていたり、GmailのSMTP利用基準が厳しくなったりと、何かとIoT家電などからメール送信する際に独自のメール送信SMTPサーバが利用したい場面が出てきます。今回は、SynologyにSMTPメール送信サーバを構築します。Synologyの通知機能で用いるメールサーバも今回構築するSMTPメールサーバ経由に設定します。
また、迷惑メール防止で、自宅サーバのメール送信もIP逆引きが確認されたりと厳しくなっているので、Synologyでリレーメール設定(SMTPリレー)を行い、利用しているプロバイダのSMTPサーバ経由(サブミッションポート:Port 587、SMTP-Auth)でメールを設定します。
ちなみに、メールのメインの受信サーバおよびIMAP/POPサーバは、サブドメイン無制限のレンタルサーバを運用している環境があるので、MXレコードを利用している外部のサーバにしております。自宅のネットワーク環境+Synologyでメールサーバを本番運用するまでには至っておりません。
外部サーバがない方も、個人的には、メール転送を利用して、Gmailに転送し、Gmailから独自ドメインのメールも送信出来るように設定し運用することをおすすめします。
[ITmedia]Gmailで差出人を別のメールアドレスに変更して送信する
メールサーバ(Mail Plus)をインストール
「パッケージセンター」よりMail Serverをインストールします。
SMTPサーバを設定
メールサーバーの設定画面を開きます
メールサーバーインストール後、設定画面を開きます。TLS / SSLプロファイルレベルの警告が出ます。
SMTPの設定画面を開き、SMTPサーバ設定を入力します
SMTPを有効にするにチェックを入れます。
SMTP認証を有効にするにチェックを入れ、LAN接続の認証を無視するにチェックを入れます(利用する環境に合わせて設定下さい)。
ホスト名(FQDN)に、利用するメールのドメイン名を入力します。
ローカルのみで利用するので、ポートは、SMTP標準の25を設定します。
SMTPリレー設定を行います
SMTP設定画面より「SMTPリレー」設定画面を開きます。
SMTPリレー設定画面では、プロバイダのSMTPサーバ、ポートとアカウント情報を入力して、SMTPリレー設定を行います。
Synologyの通知設定のメールサーバを変更
「コントロールパネル」「通知」を開きます
「コントロールパネル」「通知」の「電子メール」タブを設定します
電子メール通知を有効にするにチェックを入れます。
通知先メールアドレスを受信者のEメールアドレスに設定します。
SMTPサーバに「localhost」を設定し、SMTPポートに「25」を設定します。
送信者の電子メールに、SMTPサーバで設定したFQDNで利用可能なメールアドレスをしてします。
すべて設定後、「テストメールの送信」でテストメールが受信者のEメールアドレスで設定したアドレスで受信できるか確認して下さい。